トレードをするにあたって、損切りはとても重要ということをよく言われる。
損切りができない人は、トレードでは勝てないと。
勝っている人は、損切りの重要性を十分理解しているのだ。
では、なぜ負けている人は損切りが出来ないのか?
これについては、人それぞれ色々な考え方があるが、自分の経験から言わせてもらうと、次の理由がしっくりくる。
一般的には、損切りが出来ない理由を説明するのにプロスペクト理論が用いられる。
これは、利益と損失の金額が同じである場合、損失の方がより感情を揺さぶられるといったものだ。
これを元に、損切り出来ない理由を説明されることが一般的である。
しかし、この理論とは別の理由があることも、実体験から学んだのだ。
自分は今、株とFXの両方をトレードしている。
トレード歴はどちらも10年以上あるのだが、株の成績はプラスだが、FXの成績はマイナスである。
FXでは、過去を振り返ると一回のトレードの最大勝ち額が、一回のトレードの最大損切り額を上回った事が無いのだ。
つまり、一度大きな損切りをしてしまうと、それを取り返すスキルが無いということである。
これは、含み損を抱えているときに、ここで損切りしたら、もうこの負け額は二度と取り返せないということを意味している。
これが、含み損を抱えたときに損切りを躊躇してしまう原因ではないかと思う。
逆に株のトレードでは、ある程度損失を出しても、それ以上の利益を出せてきた実績がある。
この為、含み損を抱えているときに、ここで損切りしても、また取り返せばいいやといった感じで、損切りにすることに対して余裕が生まれるのである。
この気持ちの持ち方の違いが、損切り出来るかどうかを決めていると思われる。
損切りを出来ない人は、負けても取り返せるスキルが身に付けられたら、損切りがいつまでも出来ないということは無くなるんじゃないかな。